士業のAI活用ガイド
税理士・社労士・行政書士などの士業事務所では、読む・書く・調べる・まとめるといった準備作業に生成AIが役立ちやすくなっています。守秘義務を踏まえて入力してよい情報を先に決め、条文や数値は原典で確認する前提で使うのが基本形です。
士業でよくある課題
- 繁忙期に書類作成が集中し、深夜まで作業が続きやすい
- 採用を出しても応募が集まりにくい
- 資格が要る仕事と誰がやっても同じ準備作業が混在している
- 守秘義務があり、顧客情報の扱いが重い
AI化しやすい業務
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書面のたたき台づくり
固有名詞を消した過去の書面を見本に渡し、就業規則の改定案や申請の理由書などの下書きを作らせます。条件にないことは「(要確認)」と書かせます。
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法令・通達の調査
公開されている法令・通達の本文や公募要領を読ませて要件を抜き出させます。AIが示した根拠は原典で確認します。
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顧客向け説明文の平易化
改正内容の案内やよくある質問への回答を、相手に合わせて分かりやすい文章に整えさせます。
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面談記録の整理
顧客の了承を得て録音した面談を文字起こしし、宿題リストに整理させます。
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契約書の下読み
契約書の論点や見落としやすい点を洗い出すチェックリストづくりに使い、判断は有資格者が行います。
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所内マニュアル・資料の検索
所内マニュアルや過去資料を読ませて検索できるようにします。顧客情報を含む資料は扱いを決めてから読ませます。
始め方の3ステップ
- 「入力してよい情報・いけない情報」を1枚にまとめ、所属団体の指針も確認する
- 所内マニュアルや一般向け案内文など、顧客情報を含まない業務で1ヶ月試す
- 固有名詞を外した条件で書面のたたき台を作る流れを書面の種類ごとに作り、1本あたりの作成時間で効果を測る
どの業務から始めるか迷ったら 最初にAI化する業務の診断 を使ってください。
気をつけたいこと
- 顧客名・マイナンバー・口座情報・給与明細などは原則入力せず、匿名化してから使う
- 生成AIは存在しない条文番号や通達名を出すことがあるため、e-Gov法令検索や所管庁のサイトなど原典で確認できない根拠は顧客への回答に使わない
- 職員が個人のAIアカウントを使わないよう、事務所として使ってよいサービスと手順を用意する
士業の導入事例
使える補助金
士業事務所も中小企業・小規模事業者として、ITツールの導入を支援するデジタル化・AI導入補助金が検討されやすい制度です。対象は登録されたツールに限られ、導入支援事業者との連携が必要になるなどの条件があります。公募回や年度で補助率・上限額・対象経費・締切が変わるため、最新の公募要領を公式サイトで確認してください。交付決定前に発注・契約すると対象外になる制度が多い点にも注意が必要です。
締切の一覧は AI・補助金カレンダー で確認できます。
士業のAI活用の記事
知っておきたい言葉
よくある質問
顧客の情報を一切入力しないなら、AIはほとんど役に立たないのでは?
書面の型づくり、改正情報の要点整理、所内マニュアル、一般向け案内文など、顧客情報が不要な業務は意外に多くあります。顧客名を「A社」に置き換えるなど匿名化した条件でも、多くの書面の下書きは作れます。
AIが出した条文や通達が間違っていないか、どう確認すればいいですか?
原典に当たる方法が基本です。プロンプトで「条番号が不確かな場合は(要確認)と書く」と指示して確認箇所を自己申告させたり、法令の原文を読ませて要約させたりすると、確認の手間と誤りを減らしやすくなります。